欧州中銀が利上げを決定 4%に

欧州中央銀行(ECB)は15日の定例理事会で、主要政策金利を現行の3・75%から4%に引き上げることを決定した。ECBの利上げは2022年7月以降、8会合連続。



 ユーロ圏20カ国の5月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比で6・1%上昇。4月の7%から上昇率は低下しているが、ECBが中期目標とする物価上昇率2%とは依然、隔たりが大きい。

 ECBのラガルド総裁は理事会終了後に記者会見し「物価上昇は落ち着きつつあるが、依然として高い水準に長くとどまると予想される」と利上げ継続の必要性を強調。今後の金融政策については「物価上昇の動向などデータに基づき、会合ごとに決めていく」と述べた。

 欧州では新型コロナウイルス禍に伴う規制の解除による旅行需要の高まりなどから、飲食業やホテル業などのサービス分野で物価上昇が続くと予想されている。労働市場が逼迫(ひっぱく)する中、賃上げがさらに物価を押し上げる懸念も出ており、ECBの今回の判断につながった。

 欧州連合(EU)統計局が8日に発表したユーロ圏20カ国の23年1~3月期の経済成長率は、2四半期連続のマイナス成長となった。景気後退への懸念は拡大しており、ECBは今後、物価動向をにらみつつ、利上げ停止の時期を慎重に検討する。【ブリュッセル宮川裕章】

最終更新日:6/16(金)4:18 毎日新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6466621

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