更新日:2020年10月09日
税制優遇って何?って思っている方、すごい損していますよ。
日本には、住宅ローン減税、保険料控除、NISA、iDeCo、ふるさと納税など、知っておいた方が良い制度がたくさんあります。
「名前は聞いたことあるけど、なんか面倒くさそう・・」と、いつも先延ばしにしていませんか?
あっという間に、30歳、40歳と年を取り、老後が心配になってきた時に「老後に備えて少しでも貯蓄を始めようかな」って考え始めるようになって、調べ始めるんですよね・・。
でも、老後資金について色々調べれば調べるほど、「もっと早くからiDeCoを始めていれば良かった!」とか「どうしてあの頃、NISAをしっかり調べなかったんだろう」と絶対に後悔するはずです。
そうならないためにも、この記事を最後まで読んで頂き、人生プランをしっかり考え直して頂く良い機会になれば幸いです。
この記事は、色々あるお得な制度の中から、老後資金に向けた貯蓄に最適なNISAとiDeCoについて解かり易く説明しています。
投資で得た利益には、20%の税金が掛かります。
100万円を投資して200万円になった場合、100万が利益になりますので、20万円が税金としてとられてしまうのです。
この20%を取らない制度がNISAと呼ばれる少額投資非課税制度です。
このNISA、年間で120万円まで、非課税期間は最大で5年間という制限が設けられています。
制限を設けているのは、国の税収入が減るという理由もありますが、投資とは資金があればあるほど、長期であればあるほど、利益は増える可能性が高いためでもあります。この制限がないと資産力のある富裕層にだけ有利な制度になってしまいからね。
ただ、年間で120万円も投資するほどお金に余裕がある人って多くはないですよね・・。年間120万も投資しないから非課税期間を延ばして欲しいということで、2018年1月から積立NISAが開始しました。始める場合は、どちらか一つを選ばないといけません(年単位での切替は可能です)。それぞれの違いについては以下にまとめています。
投資上限額 | 非課税投資枠 | 非課税期間 | 投資可能期間 | 投資対象 | |
NISA | 120万円/年 | 最大600万円 | 最長5年 | 2023年まで | 国内株式(IPO含む) 外国株式 投資信託 など |
積立NISA | 40万円/年 | 最大800万円 | 最長20年 | 2038年まで | 投資信託 |
証券会社によっては、NISA枠で外国株やIPOなどの取引も可能です。もっと詳しく知りたい方は、こちらのページを参考にしてください。
iDeCoとは、国民年金とは別に、個人で老後資金を作っていく個人年金のことです。
老後には2,000万円が必要と言われているこのご時世、一生懸命働いている我々はリタイアして月々にいくらの年金が貰えるのでしょうか・・。
会社員の方であれば、月々にかなりの額が天引きされていますし、個人事業の方は厚生年金がありませんので、貰える年金も少ないです。
以下は、22歳から60歳まで38年間、一度も欠かさずに年金を支払った人が貰える金額です。
・自営業の方:約6万円/月
・会社員の方:約14万円~/月(平均年収400万円で算出)
※2020年10月時点での数値
都内にお住いの方でしたら、衣食住の住だけでも不安な額だと思いませんか?
そもそも、年金制度がうまく回らくなったのは国の責任も多大にあります。そこで、個人で年金に備える方には特別に色々と優遇します!ということでiDeCoの登場です。
① 掛金全額が所得控除になる
所得控除になる事で、住民税と所得税の徴収額が減り、給料の手取りが増えます。
② 預金利息や投資信託の運用益が非課税になる
NISAと同じです。投資信託などで得た利益に対して20%の税金がかかりません。
③ 年金または一時金での受取時も優遇される
退職金制度により、1,500万円までは非課税で一括で受け取れます。iDeCoは積立の上限額が決まっていますので、これを超えるという事はあまりないので、積み立てたお金をほぼ全額一括で受け取れるという話になります。
22歳~60歳まで、積立NISAに5,000円、iDeCoに5,000円の計1万円を積み立てた人が、銀行(利息0.01%)に1万円貯金した人とどれほど差が出るのかを計算しました。
※会社員で38年間の平均年収が400万円の場合で計算しています。
※両方とも投資信託での運用益を年3%として計算しています。
※積立NISAは2038年申し込み分までですが、仮に続いたと仮定して計算しています。
<銀行に貯金した人>
1万円×12カ月×38年=456万円に利子が8,000円程度付きます。38年で・・
<iDeCoと積立NISAで資産運営した人>
ますはiDeCoです。
月々5,000×38年=228万
年利3%での運用益=38年間で約196万円
iDeCoは運用益に対し20%の税金が非課税となるので、合計で約424万円になる計算になります。
また、iDeCoの場合は掛金が所得控除されるため、積立5,000円の場合は、住民税と所得税のリターンが年9,000円になります。よって、38年間で342,000円、銀行預金した人よりも手取りが多くなる計算になります。
次にNISAです。
月5,000円なので、年6万円の年利3%、38年間で計算すると、iDeCoと同様に
5,000×38年=228万
年利3%の運用益=約196万円
となり、こちらも約424万円になります。運用益に対する20%の税金もNISAの場合は非課税となるため、424万円がまるまる自分のものになります。
つまり、両方合わせて848万円になります。銀行で預金した場合は8,000円しか増えないので資産運用の凄さを理解出来ると思います。
<最終結論>
・銀行預金の人が毎月18,500円を老後に積み立てる
・iDeCoとNISAで毎月5,000円ずつ老後に備え資産運用する
は最終的に同じ金額となり、iDeCoとNISAを運用している人の手取りは年間で9,000円、38年間で342,000円も差が出るという結論になりました。
これだけメリットがあっても、収入が少ない20代前半から毎月1万円を貯蓄するのは大変ですし、結婚して子供もいれば急に現金が必要になる場合もあります。特にiDeCoは年金なので60歳になるまで引き出せません(引き出せないからこそメリットが盛りだくさんなのですが・・)
無理な計画を立てずに、未来のために今からでも少しずつ資産運用を始めましょう。