二度目の緊急事態宣言で、営業時間の短縮を余儀なくされるなど苦境が続く飲食店。こんな時に店に来てくれるお客さんは「神様」のはずだが、中には換気のために空けている扉を「寒い」と閉めてしまったり、午後7時を回ったのにお酒を出してくれとお願いしてきたり、困った「神様」たちもいるのだという。
東京・葛飾区にある居酒屋では、若い男女数人が、あろうことか一人が注文した、店で漬けている薬膳酒の回し飲みを始めてしまったという。
「こういうお酒が珍しかったのか、怖いもの見たさのように、『私もひと口!』というノリでね。今は回し飲みと、お箸の使い回しだけは勘弁してほしい」(男性店主)
その他、居酒屋名物の声のでかい客。
「コの字形」のカウンターのお店で、対面に座る常連同士でペチャクチャ話し続ける客、甲高い笑い声で飛沫を放出する客、隣り合った人に話しかけたがる客……困った「神様」は列挙するときりがない。
ただ、その一方で気を使ってくれるお客さんもいるという。
「寒がっているお客さんと席の交代を申し出てくれる常連さんだったり、マスク飲みをしてくれるようになった方もいます。助けてくれるのはうれしいですよね」(前出の船橋市の店員)
苦境で歯を食いしばる飲食店。従業員には、お客の気使いや優しさが何倍も身にしみるのだろう。(AERAdot.編集部)
最終更新日:1/21(木)19:26 AERA dot.