YKKAP(東京)は21日、国土交通相の認定が必要な「特定防火設備」の玄関ドアに関し、認定された仕様と適合しない製品を販売していたと発表した。秋田を除く46都道府県のマンションやオフィスなど計2105棟に約2万6千セット取り付けられた。建築基準法違反となるため、YKKAPは全棟の交換工事を実施する。国交省は迅速な改修や原因究明、再発防止策の取りまとめを指示した。
YKKAPによると、社内の試験では、一定の防火性能は確認できているという。製品は1996年から2007年に施工された。採光用の溝の構造や、ドアと枠の間を埋める気密材の原料が認定と異なっていた。
ドアを使った建物は、東京都が613棟と都道府県別で最多。福岡県が163棟、神奈川県が146棟、埼玉県が100棟と続いた。
YKKAPは、デザイン違いのドアで国交相の認定を得たことで、問題のあったドアも認められたと誤認したと経緯を説明した。今後、第三者委員会を設置して検証する。「品質管理体制を強化し、顧客の信頼回復に努める」とコメントした。
最終更新日:4/21(金)23:07 共同通信