黒田氏 退任後は教える仕事も検討

日本銀行の黒田東彦総裁が7日午後、退任会見を開き、10年務めた同職を退任した後の過ごし方について語った。



 大規模な金融緩和を続けてきた10年の成果について、黒田総裁は「政府の様々な施策とも相まって、経済物価の押し上げ効果をしっかりと発揮しており、我が国は物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっている」「経済の改善は労働需給のタイト化をもたらし、女性や高齢者を中心に400万人を超える雇用の増加が見られたほか、若年層の雇用環境も改善した。ベアが復活し、雇用者報酬も増加した」「政策には常に効果と副作用があるが、2016年の総括的検証や2021年の点検などを踏まえて工夫を凝らし、効果的かつ持続的な金融緩和を継続してきた」「賃金や物価が上がらないノルムに関しても、物価上昇を賃金に反映させる動きが広がりを見せている。物価安定の目標の持続的・安定的な実現に向けて、着実に歩みを進めたと言えると思う」などと述べ、「これまでの政策運営は適切なものだった」と評価した。

 9日に総裁に就任する植田和男氏、氷見野良三氏と内田眞一氏の両副総裁へ向けては、「経済政策運営や実務に関する豊富な知見を活かして組織をまとめ、日本銀行の使命である物価の安定と金融システムの安定に向けて手腕を発揮していただくことを期待している」との言葉を送った。

 「総裁を退任した後はどのように過ごすのか?」。このような質問が出ると、「私も78歳なので、フルタイムの仕事をする気は全くない。できたらどこかの大学で教えたりすることは考えたいなと思っているぐらいだ」と答えた。(ABEMA NEWS)

最終更新日:4/7(金)18:12 ABEMA TIMES

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6459499

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