執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
ホンダが、2023年冬に発売する「オデッセイ」改良モデルの先行情報を公開した。今秋には先行予約を開始する予定だ。
オデッセイはホンダのLクラス・ミニバン。生活を豊かにする「クリエイティブ・ムーバー」の第1弾として、初代が1994年に発売され、ミニバンブームの先駆けとなった。
2003年に登場した3代目ではタワーパーキングに駐車可能な車高の“低床プラットフォーム”を採用、4代目にも引き継がれる。
また4代目までは、リアドアに「スライドドア」でなく普通の「スイングドア」を選ぶなど、ミニバンとはいえユニークな存在として人気を集め、ホンダを代表する1台となった。
だが、2013年に登場した5代目は同社のステップワゴンと大きくは変わらない、いわゆる“ミニバンそのもの”的なクルマになったためか、いまひとつヒット作とはならず、販売を2022年秋で終えていた。
とはいえ、モデル末期の2021年度(2021年4月~翌3月)でも1万9891台も売れていて、この数字は前年度比66.6%プラスとなる。同時期のクラウン(1万9589台)やCX-8(1万4617台)よりも売れていた程だ。
ホンダとしては、長く愛されてきた「オデッセイ」を継続したいという想いと、復活を望む多くのユーザーの声に応えて、5代目をベースとした改良モデルを発売するという。
新設定のブラックエディションではインテリアは、本革シートを標準装備とする。
また、2列目には両側アームレスト付き4ウェイ・パワーシートとシートヒーター、折りたたみ式の2列目シート・センターテーブルを採用するなど快適性に力を入れた。
他にも、エレクトリック・ギアセレクターやワイヤレス充電器を新たに装備し、利便性を高める。
安全運転支援システムの「ホンダセンシング」には、新たに近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能(ディーラーオプション)を追加。
車載通信モジュールの「ホンダコネクト」も搭載し、対応ナビ装着車なら、コネクテッドサービスの「ホンダ・トータルケア・プレミアム」を、最短1か月からサブスクリプションで利用できる。
つまり、内外装をリファインし、最近デビューしたホンダ車に搭載されている最新の安全・快適装備を盛り込んだオデッセイとして“再登場”する形になるようだ。
最終更新日:4/7(金)11:40 AUTOCAR JAPAN