サクラエビ春漁 近年まれな豊漁

前夜に初漁を終えたサクラエビ春漁の初競りが5日朝、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で開かれた。初日の水揚げ量は約40トン(昨年春約0・9トン)と近年まれな豊漁で、1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は約3万3千円と、昨年春の約8万2千円から大きく値を下げた。地元の加工業者からは「初日にこんなに捕れるとは」「ご祝儀として高値を付けようにも資金調達が間に合ってない」と驚きの声が上がった。

 5日午前5時ごろ、由比、蒲原地区の仲買人らが初競り会場となる由比港漁協に集まった。水揚げ量が多いため、例年はシャッターで区切り、半分のみ使っている荷さばき場を全開放。床一面にエビを満載した青いケースが積み上がった。競りを前にエビの品質を確認した由比地区の加工業者は「こんな光景は何年ぶりか。量だけではなく魚体が大きく質も良い」と話した。

 午前5時45分に競りが始まり、仲買人らは買い受けたサクラエビを次々にトラックに運び込み漁港を後にした。由比漁港の最高取引値は4万2320円だった。初競りを見届けた県桜えび漁業組合の実石正則組合長は「喜ばしいスタートだが資源回復はまだまだ途上。自主規制をしっかり守って漁を続けていく」と話した。春漁の漁期は6月9日まで。

最終更新日:4/5(水)13:54 あなたの静岡新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6459231

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