川崎重工業(神戸市中央区)は24日、子会社の川重冷熱工業(大阪市)がビルなどの空調システム用に製造販売した冷凍機の検査不正に絡み、新たに204件の不正が見つかったと発表した。冷凍機の性能データを偽り、公的機関の認定を取得するなどしていた。
川重は同日、不正公表と同時に設置した弁護士による特別調査委員会から受けた報告書を公表した。
認定の不正取得は1999年以降、試運転の実測値と違うデータを使い、東京都や公共建築協会から品質性能評価書の交付などを受けていた。認定の取り消しや評価書の効力停止などの処分を受けている。開発段階の装置性能試験でのデータ改ざんも1件あった。
川重は昨年6月、1950件、約3千台の冷凍機に関する検査成績書類への架空データ記載を明らかにしていた。24日、新たに306台の不正が分かったとし、不正は出荷、稼働済みの計3585台に広がった。(大島光貴)
最終更新日:3/25(土)15:56 神戸新聞NEXT