卵メニュー販売停止 異変いつまで

「物価の優等生」と言われてきた卵にかつてないほどの異変が起きている。鶏卵卸大手のJA全農たまごによると、卵Mサイズ1キロあたりの出荷価格(東京市場)は2月22日に335円と過去最高を記録。175円だった2022年2月の2倍近くに高騰している。



 ウクライナ情勢などにより、鶏のエサとなる配合飼料や光熱費が上昇し、卵の価格は上昇傾向にあったが、高病原性鳥インフルエンザの過去最大規模の感染拡大が追い打ちをかけた形だ。

卵の流通経路は、小売業者向け、外食業者向け、加工業者向けの大きく三つに分けられ、平時におけるそれぞれの流通量は全体の5割、3割、2割という比率になっている。農水省は、消費者への供給不安につながらないよう、小売業者への提供を優先するよう求めたのだ。

 供給が優先されている食品スーパーなどの小売店でも、卵の価格は高騰している。農水省の調査によると、2022年2月時点で卵1パック10個入りは平均214円だったが、今年2月には262円にまで上がった。

農水省の専門家会合「家きん疾病小委員会」の内田裕子専門委員によれば、現在も鳥インフルエンザの感染リスクは高い状態にあり、どの鶏舎にもウイルスが入り込む可能性が高いという。2月10日には、茨城県の養鶏場で鳥インフルの感染が確認され、115万羽の採卵鶏が殺処分された。

 同委員会で委員長を務める鳥取大学農学部の山口剛士教授は「ウイルスを運んでくる渡り鳥が列島を去る4~5月くらいまで、被害が続く可能性がある。今シーズンは例年より早い10月から被害が出ているが、早い時期に被害にあった農家さんの中には生産が正常化しつつある方もいるだろう。そうしたところで再感染が起こる可能性も捨てきれない」と話す。

最終更新日:2/26(日)12:14 東洋経済オンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6455134

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