米大統領世銀総裁にバンガ氏指名

【ワシントン時事】バイデン米大統領は23日、世界銀行の次期総裁にクレジットカード大手マスターカードのアジェイ・バンガ前会長を指名すると発表した。

　新型コロナウイルス禍や気候変動、債務問題など「複合危機」に直面する途上国への効果的な支援に向け、世銀の改革という重責を担う。

　バンガ氏はインド出身で、現在は米投資会社ゼネラル・アトランティックの副会長。マスターカードの社長兼最高経営責任者（CEO）を10年以上にわたって務めるなど、ビジネス経験が豊富だ。中米諸国開発に関する非政府組織「中米パートナーシップ」の共同議長として、ハリス副大統領とも緊密に連携したという。

　地球温暖化への取り組みに積極的ではないとして批判されていたマルパス現世銀総裁は、6月末までに任期前倒しで辞任する意向を表明している。世銀総裁の候補は、最大出資国の米国から出すことが慣例となっている。