携帯電話大手「ソフトバンク」の高速・大容量通信規格「5G」に関する営業秘密を不正に持ち出したとして、警視庁が、同社から同業の「楽天モバイル」に転職した40歳代の技術者の男について、不正競争防止法違反(営業秘密領得)容疑で捜査していることが捜査関係者への取材でわかった。近く、本格的な取り調べに乗り出す。
5Gを巡っては、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社が昨年3月にサービスを開始。後発の楽天モバイルは、半年後の同年9月、格安の料金プランを掲げて新規参入した。警視庁は、業界内で過熱する競争が事件の背景にあるとみている。
捜査関係者によると、男はソフトバンクに勤務していた2019年12月31日、社外から自分のパソコンを使って同社が管理するサーバーに接続。同社の営業秘密に当たる5Gの技術情報ファイルをメールに添付して自分自身に送信し、営業秘密を不正に持ち出した疑いが持たれている。
最終更新日:1/12(火)17:41 読売新聞オンライン