近年、原付や自転車など、高速道路を利用することのできない人が高速道路に誤って進入してしまうケースが多発しています。
このような高速道路の「誤進入」はなぜ起こってしまうのでしょうか。
首都高では「近年、ナビアプリを利用している原付や自転車が首都高に立ち入るケースが増えています」として、以下のように説明を続けます。
「原付や自転車は、首都高への進入禁止です。
万が一、走行中の車と接触してしまったら、命にかかわる重大事故に。大変危険なので、ナビアプリにばかり目を向けず、標識や看板も確認するように心がけましょう」
ナビアプリのなかには、自身の移動手段を選択して、それにあったルートを案内してくれるものがあります。
例えば、Googleマップでは、クルマ・公共交通機関・徒歩・自転車・飛行機などから自身の移動手段を選択可能です。
たとえ自分が自転車に乗っていたとしても、移動手段の設定がクルマになっていた場合はクルマ用のルートが表示されるので、経路によっては高速道路に案内されることも十分にあり得ます。
また、ネクスコ中日本では「原付や自転車に乗車しているのであれば、ナビアプリの活用時に『高速道路を通過しないルート』を設定するように」と呼びかけています。
とくに、急いでいるときや土地勘のない場所での運転では、ナビに集中しすぎて周囲の状況がしっかりと把握できていない可能性があります。
誤った移動手段や経路を設定して、間違えて高速道路に進入してしまわないよう注意するように心がけましょう。
道路緊急ダイヤル「#9910」は、日本全国の高速道路や国土交通省が管理する国道に共通して利用することができる緊急連絡先となっています。
#9910をダイヤルすると音声ガイダンスが流れるため、その指示に従って走行している道路の選択などをおこないます。
道路を選択すると管理者に繋がるため、誤進入を目撃した旨を伝えるようにしましょう。
高速道路への進入が禁止とされている原付や自転車、歩行者は、高速道路の通行が認められているクルマや125ccを超えるバイクに比べて速度も出ず、追突事故などの恐れもあります。
誤進入を見かけたら、焦ってハンドルを切ったり、急ブレーキを踏んだりせず、周囲の安全を確認したうえで落ち着いて回避、もしくは緩やかに減速するようにしましょう。
※ ※ ※
また、自身が原付や自転車で誤進入してしまった場合は、絶対に逆走せず、近くに料金所がある場合はそのまま料金所に。料金所がない場合には安全を確保できる路肩で停車する必要があります。
料金所では係員に誤進入の旨を伝えて指示を仰ぐほか、路肩に停車した場合には、自身のスマートフォンから前述の#9910に連絡をするか、路肩に設置されている非常電話を活用して道路の管理者に連絡をとりましょう。
いずれにしても、道路上で急停車したり、逆走や急な進路変更などは絶対におこなわないようにしてください。
最終更新日:2/5(日)13:58 くるまのニュース