ホンダが部品の調達難を理由に自動車の国内生産を減らすことが8日、分かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で車両の制御システムなどに使う半導体が不足、今月は約4000台削減する見通し。日産自動車など他メーカーでも生産調整の動きが出ており、部品不足による減産が業界全体に広がってきた。
コロナ禍に伴う在宅勤務などの広がりを受け、半導体はパソコン向けなどの需要が増加。需給が逼迫(ひっぱく)気味で、自動車部品メーカーは調達に苦慮している。ホンダは鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)での主力小型車「フィット」を中心に生産調整を実施する。同社は「影響を最小化したい」としているが、2月以降の生産回復はめどが立っていない。
ホンダの昨年11月の国内生産台数は前年同月比22.5%増の6万4843台で3カ月連続プラス。コロナ禍からの復調傾向が顕著だった。
一方、日産も1月中に追浜工場(神奈川県横須賀市)で主力小型車「ノート」の生産を数千台規模で減らす。SUBARU(スバル)も今月中に生産調整を検討していると明らかにした。トヨタ自動車は影響を精査中で、別の大手メーカーも「生産現場への影響は出てきている」としている。
最終更新日:1/8(金)23:34 時事通信