日本郵便は6日、毎年1月中旬に行っていたお年玉付き年賀はがきと切手の抽選会を終えることを明らかにした。年賀はがきの発行枚数が年々減少し、抽選会への注目度も下がる中、年明けの風物詩が終わることになる。
抽選会は1950年に始まった。回転する的にボーガンの矢を放って当選番号を決定するのが恒例で、芸能人やスポーツ選手が招かれ、テレビ中継もある華やかな場だった。新型コロナウイルスの感染拡大以降も、会場に一般観客を入れない感染防止策の下で抽選会を続けていた。
日本郵便は抽選会を終了する理由について「当選番号をお知らせすることが一番の目的のため」と説明。衆人環視の中で決めてきた当選番号を今後は社内で決めることになるが、公平性を保つことを約束するとしている。今年の抽選結果は15日午後1時ごろをめどに、日本郵便のホームページ上で発表する。
デジタル化の進展で若者を中心に「年賀状離れ」が進む中、2023年用はがきの当初発行枚数は前年比10.2%減の16億4000万枚と12年連続で減少。記録が残る04年用以降で最少となった。日本郵便もLINEで動画や音声の出る年賀状を送ることができる「スマートねんが」のサービスを始めるなど、ネットサービスに力を入れている。【加藤美穂子】
最終更新日:1/6(金)22:50 毎日新聞