めんたいパーク なぜ福岡以外に

「辛子明太子といえば福岡」というのは世間の常識だが、このところ、福岡県以外の場所に「辛子明太子のテーマパーク」が増えていることをご存じだろうか。コロナ禍の2年間だけでも2ヵ所がオープン。しかも、ひとつは海からも福岡からも遠い“群馬県”にある。いったい何が起こっているのか? 運営している会社に聞いてみた。【華川富士也/ライター】

これ以降、工場に併設する形で「めんたいパーク」が次々と作られていった。作るほどに内容が充実していき、4ヵ所目の「伊豆」からはキッズコーナーが拡大。大きなすべり台やボルダリングまである。

「好奇心旺盛、元気なお子さんにボルダリングは大人気です。コロナ禍でお子さんを遊ばせる場所がない、遊園地はお金がかかる。それなら、うちのめんたいパークで遊んでもらえるようにしようと、安全で楽しいコーナーづくりに注力しました」

 無料で遊べるキッズコーナーを拡充したのは、一種の“先行投資”だという。

「会社内ではずっと言ってることなんですが、明太子をいつも食卓にあるものにしたいんです。試食してもらって小さい時から味に馴染んでもらい、20年後、さらには次の世代に繋いでくれると嬉しい。“あそこ楽しかったね”と、かねふくの名前を覚えてもらえればありがたいです」

 ところで本題、なぜ福岡県以外にめんたいパークを次々と作ったのか? 

「博多発祥の会社ですし、辛子明太子が博多の名産品であるという部分は大切にしています。しかしその一方で、今や明太子はおにぎり、パスタ、お菓子など、全国的に食材として広く使われています。原料のスケトウダラはアメリカかロシア産がほとんどで、元々、博多では獲れません。美味しい明太子を安定的かつ早く届けるために工場を増やし、めんたいパークも作りました。めんたいパークの売店では、工場出来立ての美味しい明太子が買えます」

 辛子明太子は誕生して70年以上を経て、“博多の名産”から“国民食”へと成長していた。

最終更新日:12/4(日)11:00 デイリー新潮

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6446680

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