あえて地方 ピザ「10.4」の戦略

今回紹介するのは、北海道・函館発祥の宅配ピザチェーン「テンフォー」。コロナ禍での巣ごもり需要で、ピザの宅配・専門店の売り上げはここ数年伸びている。そんな中、テンフォーは人口の少ない「地方都市」を狙って出店する計画だという。その戦略に迫る。
【狙うのは「町で唯一の宅配ピザ店」】
1988年、函館に1号店をオープンした宅配ピザのテンフォー。売上高は約26億円。北海道の企業らしく、北海道産食材にこだわったメニューが特徴の一つだ。

一番人気は、じゃがいものほくほく感がたまらない、「北海道カントリー男爵」。ナポリタンを使ったピザもある。

テンフォーは、現在北海道を中心に86店舗を展開。東北や九州にも出店している。狙うのは、ほかのチェーン店が出店しない地方のマチ。髙橋社長は「テンフォーがその町で唯一の宅配ピザ店になる。人口小商圏のところは宅配ピザの競合もなく、他の外食の競合も少ない。高い利用頻度を見込める」と話す。

宅配ピザ店のスタッフといえば、学生など若い人というイメージがあるが、テンフォーは別。戦力になっているのは40~60代。70代のスタッフもいる。地方のため若い人が少ないという理由もあるのだが、髙橋社長は「経験が豊富で調理や接客のスキルが高い」と話す。

2年前にオープンした伊達店。伊達は人口3万人余りで、他の宅配ピザチェーンは出店していない。平日の日中はスタッフ2人、注文が増える夜でも3人で店舗を回している。都会にある店の配達エリアは半径2キロ程度。一方、テンフォーは店によっては、10キロ先まで配達するという。

遠くまで運ぶと冷めてしまうのでは…?しかし、そこにはアツアツを保つ“秘密”があるのだという。配達に同行させてもらった。操業当初から、配達にはバイクではなく車を使っている。冬場の運転の「安全」を考えてのことだ。取り出したのは、「おかもち風」の専用保温箱。

中から謎の容器を取り出し、仕切りを外してそのままお客さんに渡す。これがアツアツを保つ「あつエコプレート」だ。実は、ピザを焼く時、この皿も隣で一緒に温めている。アツアツの皿にピザを乗せ、保温性の高い専用容器で運ぶ。普通の紙箱に比べて、格段にピザが冷めにくいというわけだ。

最終更新日:12/3(土)12:02 テレビ北海道

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6446593

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