パソナ 淡路島に新社屋建設へ

新型コロナウイルスの感染拡大で東京都千代田区大手町から兵庫県の淡路島に本社機能の一部移転を進めるパソナグループが、島内で令和3年秋までに新社屋の建設を計画していることが2日、分かった。最終的に島で勤務する予定の約1200人のうち、国際事業などを担う部署の約400人を新社屋へ入れ、取締役会も開く。通信インフラを整備し、経営、事業に関する重要事項を場所が離れた東京、海外とも万全に話し合えるようにするなど、リモートワークでは難しい分野へ集中対応する拠点とする。(山本考志)



 パソナグループは6年5月までに、東京本社で勤務する約1800人のうち約1200人を島へ異動させる。2年11月末時点ですでに約470人が勤務中。現在は淡路市の複合文化リゾート施設「淡路夢舞台」のテナントや、同社が運営する商業・観光施設などをオフィスにしている。

 新社屋は鉄骨造2階建て、延べ床面積約3千平方メートルで、高さを約12メートルに抑え、周囲の山林の景観に配慮する。中央に大階段を配置。外壁にはガラス窓を多く採用して外光を取り入れやすい構造にする。山林や耕作放棄地を購入した兵庫県淡路市野島常盤の約10万平方メートルの一部に建設する。

 ビデオ会議システムなどを活用し、国際事業や、業務のデジタル化を進めるデジタルトランスフォーメーション(DX)事業、新規事業などの担当部署を置く。経営統括本部や営業本部も入れる。

 これらの部署の社員は基本的に社屋で勤務。ただ可能な場合は、それ以外の社員と同様、社屋を離れた別のオフィスなどでの勤務も認める。社屋内では社員が勤務するデスクを固定しない「フリーアドレス」を導入し、社員1人当たりの面積を東京本社より広い設計にして働きやすさを高める。

 新社屋の周囲には、同社の社員として働きながら島内の関連施設で演奏する音楽家がコンサートを開くホールや、地元住民も利用できる飲食施設などを併設する予定。パソナグループの南部靖之代表は産経新聞の取材に、「周囲の自然環境や景観に配慮し、社員だけでなく住民にも親しんでもらえる社屋にしたい」としている。

最終更新日:1/3(日)0:03 産経新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6381099

その他の新着トピック