ボージョレ 当たり年多すぎ説検証

毎年11月第3木曜日に解禁されるフランス産ワイン「ボージョレ・ヌーボー」。バブル期の1980年代後半に日本で爆発的な人気を集め、晩秋の風物詩として定着した。前から気になっていたのが、その年の出来についての表現。個人的には、毎年が「当たり年」のような印象がある。今年の解禁日は17日。ワインは好きだが、味の表現は苦手な筆者が、過去記事を信毎データベースで調べてみた。飲んでみたい-と思わせる表現がそろった。

朝刊紙面では、締め切りが遅い版に「午前0時の解禁の瞬間」を報じた年もあった。例えば2010年11月18日付1面。遅い版(9版)は午前0時ちょうどに乾杯した写真で、早い版(6版)はスタッフが準備している写真だ=画像3枚目。当時筆者は松本報道部デスク。解禁直後、記者は参加者の談話を追加し、写真記者も撮影して速やかに送信した。いまの信濃毎日新聞デジタルの速報に近い感じだ。
 コロナ禍で「家飲み」が主流になったこともあり、午前0時をまたぐイベントは近年は見かけない。
 価格を巡っては、バブル期は750ミリリットル入り1本3000円以上していたはず。円高だった94年の記事は「1980円と昨年より500円程度安くなっている。安売り店などでは1000円以下で販売するところも」と高嶺の花が大衆化してきたとあった。
 さて今年。「航空輸送費の高騰で21年に比べ千円以上値上げ。主力商品は3850円(参考価格)」。ロシアのウクライナ侵攻で空輸ルートが制限されて遠回りになり、燃料費が増えたことが影響したという。
 今年の表現は「自然な果実の甘みが口いっぱいに広がる」だ。再度書かせてもらう。うーん、飲んでみたい。バブル期のころの価格に戻ったものの、解禁は秋の「祭り」のような存在。今年は購入して、自分なら味をどう表現するか考えることにしよう。(松井慎央)

最終更新日:11/13(日)17:56 信濃毎日新聞デジタル

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6444551

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