ツタヤに勝ったのに ビデオ店閉店

町からレンタルビデオ店が姿を消している。1990年をピークに減少傾向はやまず、資本力のある大手全国チェーンの閉店、事業撤退も相次いでいる。そんな逆風下で、福岡市で地元店として34年間営業してきたウッドランド那の川店」(南区那の川2丁目)も10月いっぱいで幕を下ろした。業界団体の資料を基に西日本新聞が調べたところ、大手を除き、市内の地場店舗はごくわずかとなる。 (平峰麻由)



 赤い壁が目を引く古い建屋。正面ガラスには「旧作110円」などとある。業界では「老舗」だ。閉店が告げられると、インターネット上でも「悲報」「寂しい」と話題になった。

 閉店決定後の10月半ば、平日の午後6時ごろ。店から出てきたのは、週に2日は自転車で30分かけて借りに来るという男性(80)。この日手にしていたのは20本の韓国映画や韓国ドラマ。娘の習い事の帰りに一緒に立ち寄った40代の男性は「娘はアニメ、自分は洋画が好き」と話した。

店長の徳田朗久さん(46)は学生時代にアルバイトとして勤めていた。いったんは他の企業に就職したが、25歳でここに戻った。「昔は子どもだったお客さんが、自分の子を連れて来る。感慨深いです」。25年以上の常連という男性(46)は「サブスクリプションも使っているが、レンタル店はスタッフさんの思いみたいなのが伝わって好感がある。今までよく頑張ってくれたと思います」とねぎらった。

最終更新日:11/2(水)16:52 西日本新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6443490

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