円安に歯止めがかかりませんが、これを追い風にしようとしているのが国内の大学です。海外から留学生を呼び込むその現場を取材しました。
1990年8月以来の円安水準が続く為替市場。32年ぶりの150円台をつけたあと、鈴木財務大臣は「水準についてはコメントしない。投機による過度な、そして急激な変化は容認できないのでボラティリティ(変動幅)に注目し、動きがあるときには断固たる対応をとる。従来の考えに変更はない」としました。
一方で神田財務官は「今まで以上に過度な変動が許される状況ではなくなっている中で、われわれは必要な行動がとれる態勢が常にできている。実際に介入しているか、していないかについてはコメントしない」と市場をけん制しました。
4月初旬には120円台前半だった円相場。円安の進行に歯止めがかからない中、日本経済への影響は広がっています。20日に財務省が発表した今年4-9月の貿易統計によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は11兆円の赤字。半期としての赤字幅は過去最大です。エネルギー価格の高騰に加え、円安が影響して輸入額が膨らみました。
止まらぬ円安について経済界からは懸念の声も上がっています。
「今回の円安時においては輸入が減るどころか前期に比べて増えているということで、円安が本来もっている効果が発揮されていない。真逆のことが起きている。今の日本経済というのは残念ながら円安は好ましくない」(日本商工会議所の三村会頭)
最終更新日:10/24(月)19:01 テレ東BIZ