“透けるトイレ”を発表し、2020年8月に世界中を驚かせた「THE TOKYO TOILET」プロジェクト。その後も渋谷区内の公園や道路沿いに、個性豊かな公衆トイレが続々と誕生している。清潔に保つためのメンテナンスも徹底しており、新たな観光名所としても注目される。
建築ファンやアート好きの間では、THE TOKYO TOILET巡りが静かなブームになっている。トイレがきれいな飲食店ははやるというが、トイレ自体を観光資源にする町は世界的にもユニークだろう。山戸氏も「きれいな公衆トイレは、町全体のイメージアップにつながる。夜もにぎわう渋谷では、汚されていることも少なくないが、これからも徹底的にメンテナンスしていきたい」と力強く語ってくれた。
佐藤カズー氏を中心とするチームが手掛けた「七号通り公園トイレ(Hi Toilet)」は、世界三大デザイン賞「iF DESIGN AWARD 2022」でゴールドに輝き、『ベルリン天使の詩』などで知られるドイツ出身のヴィム・ヴェンダース監督が、THE TOKYO TOILETを舞台に映画を製作中。今や世界が注目するTHE TOKYO TOILETのうち、21年から22年10月までに完成した6カ所を紹介していく。
「恵比寿駅西口公衆トイレ」(恵比寿南1-5-8)
ユニクロや楽天グループなどのブランド戦略を担う、日本を代表するアートディレクター・佐藤可士和氏は、恵比寿駅前のトイレを真っ白な四角形に。究極のシンプルで人の心を引き付けるのが、可士和デザインの真骨頂だ。
最終更新日:10/20(木)12:45 nippon.com