新規入国停止 航空各社に波紋

新型コロナウイルスの変異ウイルスによる感染が国内でも確認され、入国時のチェック体制が強化されることを受け、空港では27日、国際便の利用客から戸惑いの声が聞かれたほか、航空各社の担当者が情報収集に追われた。



 国際線の大幅減便が続く関西国際空港では、利用者の姿はまばら。大きな混乱は見られなかったが、韓国や台湾行きの航空各社の担当者は「突然の発表で正確な情報を把握できていない」「目立った問い合わせはないが、現在状況を確認中で現場は混乱気味」などと話した。

 31日までの予定で韓国に出張する奈良県生駒市の会社員、河合正樹さん(47)は「急な政府の発表で昨晩から戸惑っている」。午前5時半の起床直後から、スマートフォンで外務省などの情報収集に努めている。韓国短期出張者の帰国時の緩和措置は続くとされているが、「出張中に状況が変わるかもしれないので確認を続けたい」。韓国でも入国時にPCR検査があり、結果が出るまでほぼ1日かかるという。「コロナ禍でさまざまな制約がある。無事に帰国できることを願います」と話し、搭乗口に向かった。

 「何とか来られてよかった。勉強を頑張りたい」。前橋市の日本語学校に留学するため、27日午前に羽田空港に到着したインドネシア人の女性(28)はほっとした表情を浮かべた。通訳を目指し、本来は夏に来日する予定だったが、感染拡大の影響でずれ込んでいた。1日遅れていたら入国ができないところだった。空港に迎えに来た日本語学校事務局の男性(47)は「突然の入国規制には驚いた」と話した。

  ◇旅行代理店への影響は限定的

 一方、旅行代理店への影響は限定的のようだ。大阪市天王寺区の近畿日本ツーリスト上本町営業所の担当者は「最近は海外旅行をほとんど扱っておらず、問い合わせの電話もない」。同市淀川区のJTB新大阪駅内店は「むしろ28日から全国一斉停止したGoToトラベルに関する問い合わせの電話の方が多い」と話している。【鶴見泰寿、巽賢司、近藤諭、伊藤遙】

最終更新日:12/27(日)21:49 毎日新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6380627

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