小学生も愚痴 広がる「脱毛社会」

街頭、電車やバスの車中、インターネット。至るところで「美容脱毛」の広告を目にする。脱毛を望む人は若者を中心に性別や世代を超えて広がり、その対象は全身に及んでいるという。一方でそうした風潮に疑問を投げかける動きもある。「脱毛社会」を考える。 (本田彩子)

脱毛には主に「医療脱毛」と「美容(エステ)脱毛」の2種類がある。医療脱毛はレーザーで毛根を破壊する医療行為で、医師がいるクリニックなどで行う。美容脱毛は毛根を熱で温めて刺激する手法で、発毛そのものを抑制する「抑毛」や、一つの毛根から生える毛の数を減らす「減毛」の効果がある。

 脱毛を巡っては近年、トラブルも増えている。国民生活センターによると、「脱毛エステ」に関する消費生活相談はここ数年、年間約3千件弱で推移していたが、2021年度は4106件に上った。特に10~20代の相談が多く、21年度は全体の73・3%を占めた。女性が多いが、男性からの相談も増加傾向という。

 具体的には、「無料お試し」や低価格をうたう広告をうのみにし、施術後に高額なコースを強引に勧誘されるケースが多い。「ひげ脱毛が月額約千円、全身脱毛が月額約3千円という広告を見て予約したら、約50万円のコースを勧められ、契約してしまった」(20代の男子学生)-。

 福岡県消費生活センターによると、エステはサービス期間が1カ月を超え、さらに総額が5万円を超える契約であれば8日間はクーリングオフ(無条件の契約解除)が可能。同センターは、少しでも不安に思ったら相談するよう呼びかけている。

最終更新日:9/20(火)16:51 西日本新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6439291

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