鈴木俊一財務相は14日夕、外国為替市場での急激な円安を受けて財務省内で記者団の質問に答え、急激な円安が継続するなら「市場であらゆる手段を排除することなしにやるべきことをやる」と強調した。あらゆる手段に為替介入が含まれるかについては「日本語としてそのまま理解してもらえばいい」と述べ、検討していることを示唆した。
鈴木氏は「日銀と連携し、高い緊張感を持って市場の動向を見守りたい」と指摘。為替介入は「予告的にやるものではない。やるときは間髪をいれず瞬時に行う」と述べ、市場の混乱が強まった場合には機動的に対応する考えを示した。
この日は政府高官から円安を牽制(けんせい)する発言が相次いだ。為替介入の実務を取り仕切る財務省の神田真人財務官は「緊張感を持って監視し、あらゆるオプションを排除せず、適切な対応をしてまいりたい」とコメント。松野博一官房長官も記者会見で「投機的な動きも背景に急速で一方的な動きが見られ、過度な変動を憂慮している」と述べた。
外国為替市場の円相場は朝方1ドル=145円台に迫ったが、政府高官の発言を受けて円が買い戻される場面があった。
最終更新日:9/14(水)20:30 産経新聞