ジャニチケ値上げ 集客に打撃か

ジャニーズ事務所が13日、公式サイトでコンサートチケットの価格改定を発表したことに、ファンが騒然としている。社会情勢を鑑みての決断で、チケット代の値上がりは避けられない中、改めて転売問題の解決を求める声が噴出。さらに、影響は事務所内の中堅グループやジャニーズ外のグループにまで飛び火しそうだ。

 ジャニーズ事務所は公式サイトで、13日以降に発表する該当公演から、順次チケット代を改定していくことを発表した。

 サイトに公開された文書では「昨今、原材料の高騰やエネルギーコスト、生産・物流費用、人材の確保におけるコストなど、世の中におけるあらゆるコストが上昇しております」と物価上昇について言及。

 その上で「確保すべき一定のコストがあることを理解した上で、慎重な調整が必要であると考えております」とし、「それを踏まえて、市場の動向に注視しながら今後の対応について検討しておりましたところ、コンサート制作費への影響が顕著になり始めたことから、チケット価格を改定させていただくという結論に至りました」と報告した。

 物価上昇に伴う改定としている以上はチケット代が値上がりすることは避けられない。ネット上では多くのファンが社会情勢から仕方ないと割り切る一方で、「それよりも転売の対策をしてください」などと熱望。チケット代を実質的に高騰させている〝転売問題〟の解決を訴える声が続出した。

 ジャニーズ事務所もチケットアプリを導入するなどの転売対策に乗り出してはいるが、完全防止には至ってはいない。現在、所属するグループの中では、「King&Prince」のコンサートのチケットが、入手しにくい状態だ。転売価格は定価の5倍ほどまで高騰しているという。

 また、昨年12月30日に東京ドームで開催された「Johnny‘s Festival~Thank you 2021 Hello 2022~」(ジャニフェス)には、さまざまなグループが出演。嵐の松本潤が総合演出を手がけ、ジャニフェスでしか見られない他グループとのコラボパフォーマンスが実現するとあって、チケットを手に入れるために熾烈な競争が繰り広げられた。

「ジャニフェスのファンクラブ会員のチケットは、指定席で定価1万2000円(税込み)。なんと良い席は最高価格で1枚60万円で転売されていたそうです。それでも見たい人がいるので、売買が成立しているのですが」(芸能プロ関係者)

 転売でのチケット代高騰は、物価高の影響とは関係ない。ファンが愚痴りたくなるのも当然だ。

 一方で、転売関係なく純粋なチケット代値上げが集客に影響を及ぼしそうなのは、中堅グループ「Kis―My―ft2」(キスマイ)だ。

 今年5月からドームツアーを埼玉、大阪、愛知、東京、福岡で行うも思うように集客できずチケット完売とはならなかった。特に福岡では空席が目立ち「定価割れするどころか半額以下になったチケットもあった。チケット定価が上がれば、さらにファンの足が遠のいてしまう」(同)。

 もっともジャニーズの価格改定の動向を音楽界全体が注視している。

「長引くコロナ禍と物価の高騰で、コンサート事業はどこも苦境に立たされている。その中で、巨大なファン動員数を誇るジャニーズの決断は大きい。チケット代の値上げに踏み切るジャニーズ外のグループ、ソロアーティストが増えるかもしれない」(大手レコード会社スタッフ)

 今回のチケット定価の改定は、音楽ファンにとってどのような結果をもたらすのか。

最終更新日:9/14(水)5:35 東スポWeb

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6438633

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