来てほしない 訪日観光に京都市民

「一日、一日が戦いでした」―

かつて外国人観光客(インバウンド)が観光地に殺到し、ごみや騒音問題、民泊のトラブルが絶えなかった京都市。訪日客と市民との間で深刻な摩擦が生まれ、「オーバーツーリズム(観光公害)」とも呼ばれた。しかし新型コロナウイルス感染症の大流行によって観光客は激減し、問題はリセットされた。京都市ではこの夏、祇園祭の山鉾巡行や「五山送り火」が3年ぶりに完全復活し、国内客は徐々に戻りつつある。観光と切っても切れない〝ウィズ・ツーリスト〟の街は、コロナを経てどう変わろうとしているのか。(京都新聞社)

しかし隣家はコロナ後、工芸品の工房に変わった。同じ長屋の2軒隣りも民泊だったが、休止したままだ。女性は「今まで通りの暮らしが戻った。夜もぐっすり眠れます」と喜ぶ。

京都を訪れる頻度や使う金額に応じ、観光客をスコアリング(点数化)する仕組みも開発した。観光協会が企画した商品のネット申し込みから分析し、「お得意さま」を見つける。小売り業界で多用されるマーケティング手法といい、すでに数万件のビッグデータが蓄積されている。「京都のファンに価値のある旅を案内することが可能になる。『一見さんお断り』に近いサービスと言えます」。同協会でデータ観光を推進する堀江卓矢さんは言う。

インバウンドが復活すれば、我慢の日々に逆戻りするのでは―。こうした不安を抱く市民も少なくないのも事実である。

最終更新日:9/8(木)13:56 京都新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6438055

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