独VW ポルシェ上場計画を発表

[ハンブルク/フランクフルト 5日 ロイター] - ドイツ自動車大手・フォルクスワーゲン(VW)は5日、傘下の高級スポーツカーメーカー、ポルシェの株式を上場させる意向を発表した。世界の株式市場は記録的なインフレやロシア・欧州間のエネルギー供給問題で動揺が広がるが、大型上場として脚光を浴びる可能性がある。

VWの監査委員会がポルシェの上場を承認。発表文によると、9月終盤あるいは10月初旬に新規株式公開(IPO)を予定しており、年末までに完了する見通し。上場先はフランクフルトとした。ただ、上場時期は「資本市場の今後の動向次第」とした。

事情に詳しい関係筋は先に、VWは投資家の需要が満足する水準まで積み上がらない場合は需要を測る期間を通常の4週間から延長するか、上場計画を撤回する可能性があると述べた。

投資家は、ポルシェの企業価値評価額が600億─850億ユーロになると予想。リフィニティブのデータによると、予想の上限では、ドイツで過去最大級、欧州では1999年以降で最大規模のIPOとなる可能性がある。

VWはソフトウエア主導のモビリティー分野で世界最大手の地位を目指しており、ポルシェのIPOによって企業変革の重要な次の段階を踏むことになるとした。

同社はまた、カタール投資庁がポルシェ株の4.99%を中長期で保有する「コーナーストーン」投資家になる見通しだとした。

VW株主の上位20位に入るデカ・インベストメントの持続可能性・企業統治部門の責任者インゴ・シュパイヒ氏はポルシェ上場について「市場の状況は現在、全く好ましくない」と指摘した。

一方、ポルシェのIPOが好ましい結果となればVWは12月に臨時株主総会を開き、調達した資金の49%を2023年序盤に特別配当で還元する案を提示する見通し。

最終更新日:9/6(火)12:44 ロイター

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6437839

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