学校給食用「ソフトめん」正体は

ここ数年、ニュースやSNSをたびたびにぎわす「ソフトめん」。ある世代や地域では給食の定番メニューだったこの食べ物、いったいどこでどのように作られているのだろう? ソフトめんの正体を解き明かすため、向かった先は……。

工場を訪ねると、既に羽山さんはご夫人と共にソフトめんの製造を始めていた。
まずは強力粉を50kg、水を17リットル、さらに全体の1.5%の塩を機械に投入する。材料はシンプルだ。

まだ何も分かっていない筆者の不安をよそに、ソフトめんはどんどんゆで上がり、包装されていく。
包装されたソフトめんには、次なるステージが待っていた。
「蒸熱殺菌庫」と呼ばれる機械に移動され、ソフトめんの殺菌処理が行われる。
この工程によって、「うどんのようなもの」が「ソフトめん」へと変貌していくのだ。

――羽山商店の創業は1941年と歴史がありますが、ソフトめんはいつ作られるようになったのでしょうか。

羽山さん:1969年からと記憶しています。静岡県の「学校給食めん指定工場」となったのがちょうどその頃です。

――小麦粉が支給されていたのですか?

羽山さん:そうです。粉はタダで入ってくるので、ソフトめんにする加工賃だけを頂いていました。

――その学給粉は、ソフトめん用に配合されたものですか?

羽山さん:いえ、もともとはパンを製造するための粉です。戦後、国が小麦粉の消費を促していたため学校給食はパン食が中心でしたが、1960年代半ばからもっとバリエーションを増やすべく、「その粉で麺を開発しよう」となって生まれたのがソフトめんです。

――なるほど。学給粉は同じものが製パン業者へ行けば「パン」となり、製麺業者へ行けば「ソフトめん」になるのですね。

羽山さんに教えてもらい、焼津駅の北側にあるスーパーマーケットでソフトめんを購入した。商品には「トマトルー」も添付されており、具材をそろえたら簡単にナポリタンを作ることができる。

お店情報
麺家(めんや)/有限会社羽山商店 ※直売店
住所:静岡県焼津市栄町1丁目12-7
電話:054-628-2349
営業時間:7:00~18:00
定休日:火曜日、日曜日

最終更新日:9/6(火)9:40 メシ通

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6437829

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