男性の約4人に1人、女性の約6人に1人が生涯未婚を迎える現代社会。晩婚化が進むなか、婚活サービスも多様化している。実は、漫画関連商品などを扱う同人ショップ・「とらのあな」も“オタク層に特化した婚活サービス”である「とら婚」(@ToraCon_Akiba)を展開している。
とら婚は、2017年8月から2022年8月現在までに成婚者数800人を突破しており、秋葉原、池袋、大阪、名古屋の各拠点に加え、2022年8月には横浜オフィスを出店するなど、着々と実績を重ねている。今回の記事では、「とら婚株式会社」のアドバイザーでもある東日本エリアマネージャーの望月梨紗氏にオタクの婚活事情について話を聞いた。
いろいろなタイプのオタクが登録していれば、自分と相性の良さそうな人とも出会えるかもしれない。「自分は所詮にわかだから登録しないほうが良いかも……」と卑屈になる必要はなさそうだ。
「アドバイザーも全員が何かしらの趣味に熱心なオタクです。プロフィール作成やお見合いの際のアピールの方法も含め、オタク層の人の不安や戸惑いを解消するサポートが行えます」
まさに“オタクのオタクによるオタクのための婚活サービス”と言えそうだ。しかし、オタク同士だからこそ上手くいかないこともあるのではないか。仮に同じ作品が好きでも楽しみ人が違うために軋轢が生じてしまうかもしれない。そうならないためにも、とら婚では登録者の間を取り持つ際の留意点があるという。
「同じものを、同じように楽しむことを共有・共感するのではなく、お互いの趣味に対しては許容し合う、尊重し合うというスタンスをオススメしています」
「外出自粛の影響による出会いの減少はもちろん、オンラインでのお見合いやデートも普及し、結婚相談所というサービスが若い世代にも受け入れやすくなったのではないかと感じます。数としてはコロナ前と比べて約1.5倍に増えている印象です」
デートや交際経験がないからこそ、出会いの機会が奪われたからこそ、とら婚のような婚活サービスのサポートの需要は高まるかもしれない。晩婚化が加速する現代社会の救世主になるのではないか。
「たまに辛口になりますが、オタクの味方であり、お節介と言えるほど二人三脚で活動をサポートする相談所です。それだけ結果にはコミットする場所ですので、結婚を意識したら、とら婚を思い出してください」
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オタクということに後ろめたさを感じて恋愛や結婚に後ろ向きになっている人も一定数いる。ただ、オタクだからこその出会いもあるだろう。同じ趣味を楽しめるパートナーの存在は、きっと人生に彩りを与えてくれるはずだ。
<取材・文/望月悠木 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
最終更新日:9/4(日)8:47 bizSPA!フレッシュ