富士山ドーン 意図して道路設計?

道を走っていると、景色が開けて目の前に大きな山がドーンと現れることがあります。

 堂々とした山容は見ていて気持ち良く、その眺めを“特等席”から堪能できるのもドライブの醍醐味の一つと言えるでしょう。



 このように、正面の山へ続いている道を「山アテ道路」といいますが、果たしてそれは偶然できるものなのでしょうか。

同じく都内の国立市では、JR国立駅の南側から放射状に3本の道がまっすぐのびていますが、そのうちの1本は富士山の方角です。富士見通りという名前のとおり、条件の良い日には富士山が見えます。

 山アテ道路は北海道にも多く存在します。これは、測量技術が未発達だった明治の開拓時代、原生林に道を通すために近くの山を目印にしたためといわれています。

「蝦夷富士」とも呼ばれる羊蹄山の周辺には、国道5号など5か所以上に山アテがあります。

 長い山アテ道路だと、帯広市の道道216号はコイカクシュサツナイ岳に向かって23.4km、小清水町から斜里町にかけての国道334号~道道1000号~道道827号は海別岳に向かって24.0kmの区間が一直線です。

 なお、後者の海別岳の山アテ道路の周辺は方格状(碁盤目状)になっており、北側の並行道路は28kmの直線がはるか遠くまでのびて天まで続いているように見えることから「天に続く道」と呼ばれています。

 道路から見える景色について「誰かが意図して作ったもの」と考えることは少ないかもしれませんが、これらのように山(頂上の位置)に合わせて道路が引かれたケースも存在します。

 北海道に多い道路が山まっすぐのびていく気持ちの良い景色は、「100年前の設計者からの贈り物」ともいわれています。道路を走る際は、山との位置関係を意識するのも、またドライブの楽しみになるかもしれません。

最終更新日:8/11(木)15:50 くるまのニュース

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6435331

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