米FRB 2回連続0.75%の大幅利上げ

米連邦準備制度理事会(FRB)は27日、政策金利を0・75%引き上げると決めた。上げ幅は6月会合に続き通常の3倍の大きさ。急ピッチの利上げによる景気後退への懸念が強まっているが、記録的な物価上昇(インフレ)の抑制を優先する姿勢を示した。4会合連続の利上げで、政策金利の誘導目標は2・25~2・5%となる。

 FRBは6月会合で1994年11月以来、27年7カ月ぶりとなる0・75%の大幅利上げを決定。その後公表された議事要旨では、大半の参加者が7月会合について「0・5%か0・75%の利上げが適切」との見方を示していた。

 6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比9・1%上昇と40年7カ月ぶりの高い水準を記録。一方、同月の雇用統計は市場予想を上回る堅調ぶりで、市場では「FRBが大幅な利上げを続ける」との見方が支配的だった。「上げ幅を1%に拡大する」との見方も浮上したが、行き過ぎた金融引き締めは経済を急激に悪化させる恐れがあり、見送られた。

 パウエル議長は会見で、次回の9月会合について「異例の大幅な利上げが適切となるかもしれない。しかし、それは今後の経済データ次第だ」と述べ、具体的な数字は示さなかった。

 一方、6月会合で示した22年末の政策金利の見通し(3・4%)が「委員会の考える最良の推計」と説明。現在の政策金利から計算すると上げ幅は1%程度となり、年内の残り3回の会合ではこれまでより利上げペースが遅くなる可能性を示唆した。

 米経済が景気後退に陥っているとの見方については「雇用環境が極めて良好。景気後退に入っているとは思わない」と明言した。【ワシントン大久保渉】

最終更新日:7/28(木)8:16 毎日新聞

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6433879

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