FNNプライムオンライン40代以上の人が出産や育児・介護を経て、新たに就職するのは、ハードルが高いのが現状。
こうした中、あえて40歳以上の人を正社員として雇用する取り組みを始めた企業がある。
その狙いを取材した。
群馬県内のファミリーレストラン。
笑顔でお客さんを迎えているのは、小暮広美さん(45)。
高校3年生と高校1年生の2児の母。
小暮さんは、7月1日に正社員として採用され、働き始めたばかり。
ファミリーレストラン「ガスト」などを展開する「すかいらーくホールディングス」は、初めて40代から50代の正社員の中途採用を4月からスタートした。
こうした年代の人たちの正社員採用を始めた狙いは、どこにあるのだろうか。
すかいらーく 人財本部社員採用チーム・中西匠リーダー「子育てが一段落したときに、正社員としてチャレンジしたい思いがあると思う。そのときに、(すかいらーくが)選択肢になっていけたらという思い。アルバイトではなく、正社員として、長く安心して働いていきたい思いは多いと考えている」
出産や育児・介護などを理由に離職した人たちは、再就職しようとしても、ハードルが高いのが現状。
すかいらーくホールディングスは、こうした人たちを対象に、働く意欲が高い人材を求めていて、正社員として採用したあと、3年後には、店長になることも期待されている。
午後6時半、勤務を終えて帰宅。
小暮さんは結婚前、飲食店で正社員として働き、店長も経験した。
しかし、子どもが生まれてからは、20年間、専業主婦として、仕事から離れていた。
子育てが一段落したのは、40歳を過ぎてから。
再就職を目指したが、正社員として採用してくれる企業は見つからなかったという。
そんな時に見つけたのが、2022年4月のすかいらーくの求人広告だった。
小暮広美さん「働いてお金をいただくというのが、やっぱりいいなって。自分の職を持ちたい、仕事を持ちたいとすごく思った」
“最後のチャンス”と覚悟を決めて面接に臨み、長いブランクを経て、仕事再開となった。
小暮さんは、店長になったら、どんなお店にしたいのだろうか。
小暮広美さん「お客さまが『来てよかった。このガストに来たい』って、思っていただけるお店にしたい」
今もハードルが高い、女性などの再就職。
人手不足を背景に、企業は多様なキャリアを持つ人材の確保を進め始めている。
最終更新日:7/11(月)21:36 フジテレビ系(FNN)