三菱電機は22日、ビルの入退管理などに使うビル設備用コントローラー3万1695台で電気用品安全法(電安法)で定められた試験を実施せず、同法の基準を満たしていなかったことを発表した。製品の周囲でAMラジオなどを受信する際に雑音が入る可能性があるが、製品の使用に問題はないとしている。
問題が判明したのは、三菱電機と子会社が平成24年12月から今年5月まで製造した2種類の製品。今年5月、新製品の開発過程で安全性の認証を担う第三者機関から同法に基づき周囲の電波受信への影響を調べる試験を行う必要があるとの指摘を受けた際、従来製品について改めて調査したところ、試験の実施対象だったことが判明した。
従来製品の仕様について第三者機関に十分な情報提供を行わず、その後の確認も不足したため、試験の対象外と判断していたという。改めて試験を実施して3万1695台が同法の基準を満たしておらず不適合であることが分かった。今後、顧客に説明の上、部品の交換や追加といった措置を講じていく。(高久清史)
最終更新日:6/23(木)8:40 産経新聞