性的シーン安全に 撮影の約束3つ

映像業界での性加害が相次いで告発され、映画制作現場でのあらゆる暴力やハラスメント撲滅に向けた活動が広がりを見せている昨今。映画制作での新たな役割として注目されている“インティマシーコーディネーター”とはどんな存在なのか。そのひとりである浅田智穂さんに日本テレビの黒田みゆアナウンサーが話を聞きました。

浅田さんは、インティマシーコーディネーターとして撮影現場に入るとき、“お願い”として3つの約束を提示しているといいます。

(1)どのような演出、動き、露出においても俳優の同意をとる。そこに強制がない。強要しない。

(2)いかなる状況においても、俳優がヌードになるときに局部が出ている場合は、共演者やスタッフのためにも必ず前貼りなどのアイテムで隠す。

(3)クローズドセットという、必要最低限の人数で撮影を行う方式を取る。人数を決めるのではなく、その撮影に必要な役割がある人だけが現場に入る。

――撮影に役割のない人が、現場に入らないようにするのは当たり前なのでは、と思ってしまったんですが、今まではどうだったんですか?

きちんと守られていたところ(現場)もたくさんあるとは思うんですが、やはり「今日はそういう撮影(インティマシーシーン)があるから」ということで、あまり関係のない人たちがスタジオに来たという話もよく聞くので、セットに関しては必要最低限の人数しか入れない。モニターも数を減らし、向きに気をつけ、覗き見できないような環境を作ることを徹底しましょう、としています。

――監督と俳優が直接やりとりをすることは、あまりないのでしょうか?

インティマシーコーディネーターが入っていない現場では、監督の方から“こういったことをやってほしい”という話があると思うんですが、監督だったり、プロデューサーから話がいくと、パワーバランスにおいて、俳優は立場が弱いところにいるので、ハラスメントが起こってしまう可能性がある。ノーと言えない俳優がどうしても出てくると思うんですね。第三者としてフラットな立場で監督と俳優の間に入って、あくまでも「こういったことをやりたい」、「どうですか」というような形でお伝えします。

最終更新日:6/9(木)12:57 日テレNEWS

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6428908

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