ワタミがすし初参入 逆転なるか

ワタミは12月9日に、新ブランドとなる寿司と焼き鳥を主力とした「すしの和」1号店を東京都内にオープンすると発表した。ウィズコロナ時代の新しい外食ニーズに対応するのが狙いで、寿司業態に参入するのは初となる。



 すしの和は、握り寿司、焼き鳥、鍋物、おつまみ、アルコールなど全102アイテムを提供する。ソフトドリンクや、子ども向け握り寿司セットなども用意しており、大人から子どもまで楽しめる店舗を目指している。

 例えば、マグロの赤身やカツオといった握り寿司は1貫96円から提供する。焼き鳥としては、「大山どり4種の串盛合せ」(858円)や、「鶏つくね 3種盛」(858円)などを用意した。冬限定の鍋物ものでは、海鮮ちゃんこ鍋を1人前1078円で提供する(注文は2人前から)。おつまみ的なメニューとして、363円のフライドポテトなども扱う。子ども向け握り寿司セットは693円となっている。

感染拡大前の19年、ワタミの居酒屋業態は「鳥メロ」や「ミライザカ」など450店近くあった。しかし、コロナ禍の影響で、居酒屋業態は時短営業・酒類提供の自粛などを求められ、大きく苦戦することになった。

 居酒屋中心の経営から脱するため、現在、ワタミの居酒屋店舗は280店まで減った。一方、新たに開発した「焼肉の和民」などの焼き肉店は32店、持ち帰り主力の「から揚げの天才」は108店まで増えている。同社が寿司業態に参入するのにはこういった背景もある。今後、から揚げや焼き肉といった新業態の開発には一区切りをつけて、各業態の店舗数を増やすことに専念する。

 現在、ワタミの外食事業はどうなっているのか。21年11月、駅前を中心に展開する居酒屋業態の売り上げは19年比で55%と大きく苦戦している。一方、郊外を中心にファミリー層を狙った焼き肉の「かみむら牧場」の売り上げは好調だ。居酒屋業態の宴会予約獲得状況は、11月に入って回復してきたが、変異株「オミクロン」の影響で12月は低調だという。今後も、居酒屋業界はコロナに翻弄され続けることが想定される。

 新しい寿司業態はウィズコロナ時代に支持されるか。

最終更新日:12/8(水)15:48 ITmedia ビジネスオンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6411851

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