年末ジャンボ宝くじが発売されている。コロナ禍に揺れた1年の締めくくりとして、億万長者の夢を求めて宝くじを買ってみるのもいいだろう。だが、それとともに、去年買った宝くじの当せん確認を忘れてないか振り返ってみることも大切だ。毎年、多額の時効当せん金が出ているからだ。宝くじの時効について、ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
時効の大半は、当せん金額の小さい300円などが占めている。ただ、そればかりではない。中には当せん金額1億円以上の高額当せんも相当数含まれている。
時効となった高額当せんの本数をまとめたのが、別掲図2のグラフだ。近年は、毎年度10本前後が時効を迎えている。特に2013年度には21本もの1億円当せんが換金されずに終わっている。
さらに高額の当せん金4億円以上でみても、毎年度1~4本の時効が発生している。
このように、億円単位の当せん金を換金せずに時効となってしまうのは、「もったいない」どころの話ではない。もし時効後に何かのきっかけで買ったくじが当せんしていたことに気付いてしまったら、生涯悔やんでも悔やみきれないだろう。
買ったくじをどこかに無くしてしまった場合は厄介だ。くじが見当たらないと、「どうせ高額の当せんなんか当たっていないから、探すだけムダだ」という、あきらめの考えが出やすい。
では、どこを探せばよいか? 1000万円以上の高額当せんを受け取りに来た人にアンケートした結果によると、宝くじ券の保管場所として多かったのは、「机の引き出し」「神棚や仏壇」「カバン・ハンドバッグ」だったという。
その他にも、たとえば、衣替えをしてタンスにしまった洋服のポケットの中、クルマのダッシュボードの中、ヘソクリと同様に大切にしまったつもりの額縁の裏、冷蔵庫や靴箱の中など。どうしてそんなところにあるのか分からないが、とにかくあらゆる場所を探したい。
最終更新日:12/6(月)11:56 NEWSポストセブン