All Nippon NewsNetwork(ANN)イクラにかずのこ、年末商戦がピンチです。師走で1年の半分以上の売り上げを占める店もある東京・上野のアメ横商店街を取材しました。
上野のアメ横商店街。師走は売り上げが1年の半分以上を占める店もあるほど書き入れ時です。
ところが今年は様々な異変が重なり、年末商戦が大ピンチ…。
清水水産・持丸健康社長:「イクラが一番しんどい」
こちらの鮮魚店では、ロシア近海で取れたイクラを販売。
今年は北海道産のイクラが赤潮の影響で品薄なのを受け、海外産も仕入れの争奪戦が起きているといいます。
清水水産・持丸健康社長:「そんな数がないので早い者勝ち。イクラだけは」
正月のおせち料理の定番「かずのこ」も高騰。
清水水産・持丸健康社長:「去年より3、4割上がっている。まだ値段は上がると思う。ただ売値は抑えないといけないので量を減らさないとやっていけない」
そして、一番の懸念は感染が拡大しているオミクロン株です。
清水水産・持丸健康社長:「それが一番怖くて。これからどんどん(感染者が)増えちゃったら、一番年末が稼ぎ時だが、人が減っちゃったらどうしようかなと」
新型コロナウイルスの影響で売れ筋の冬物ブーツも品薄に。
フットモンキー・重森秀和店長:「これ1足しかない。在庫がない。これは日本製だが革はアメリカ製。コロナの影響で(アメリカの)工場が一時的に生産がストップしてしまい、商品が滞っている状況」
客:「やっぱりどれも品薄で、そのあおりを受けて欲しい時に手に入らない」
正月に欠かせない食材にも異変が…。
大津屋商店・竹内森英さん:「豆や雑穀類も値上がりの話はきている」
おしるこに使うアズキが今年は不作で徐々に高騰。
産地の北海道で、高温と干ばつが続いたことなどが影響しているといいます。
さらに今、アメ横商店街では深刻な問題が…。
営業が終わってシャッターを閉めると、一面に黒い落書き。
大津屋商店・竹内森英さん:「がっかりした。なんてことをしてくれるんだと。店を閉めた後に夜間に書かれてしまった」
アメ横ではコロナ禍で落書きが急増。
時短営業でシャッターを閉めている時間が増えたことや人通りが少なくなったことで狙われやすくなったのではと話します。
困り果てていた店を救ったのが塗装業者です。ボランティアで落書きを消しています。
ヤネカベ・布目実部長:「色々な店舗が困っているという話を聞き何かできないかと、落書きを消すキャンペーンを企画として行った」
2日かけて丁寧に塗装し、新品のように生まれ変わりました。
大津屋商店・竹内森英さん:「きれいになった。ありがたい。良かった。シャッターもきれいになったので、心機一転、一生懸命頑張りたい」
最終更新日:12/3(金)21:10 テレビ朝日系(ANN)