子のため 収入半減した父子世帯

ひとり親世帯は、経済的な困窮に陥りやすいと言われています。実際、ひとり親世帯の半数の人が貧困状態にあります。とりわけ母子世帯が厳しい状況に置かれていますが、父子世帯も例外ではありません。



経済的に苦しい家庭や、一定の収入はあってもローン返済などに追われて実質の生活が厳しい「隠れ貧困」に陥ってしまうケースがあるといいます。「経済的な困窮は周囲に明かせない」。当事者からはそんな声が聞かれます。

「会社を辞めたことは後悔していません。ただ、収入面の不安はあります」

ひとり親として、小学6年の娘を育てている四国地方の男性(43)は、そんな心情を吐露します。(朝日新聞記者・高橋健次郎、斉藤太郎)

ただ、月15万~17万円ほどの収入から、家賃や光熱費、通信費などを支払うと、貯蓄にまわす余裕はほとんどありません。新型コロナの影響が大きく、居場所内のカフェの売り上げが伸び悩んでいることも痛手です。

「元々お金のかからない生活を心がけていましたし、食材を融通してもらうこともあり、なんとかやりくりはできています。それでも、経済的に余裕があれば、娘に新しい文房具を買ってやりたいな、といったことを思いもします。運動も勉強も娘の選択肢を狭めたくありません。かといって、収入を増やすため、早朝や深夜に働けば娘が寂しい思いをする。ジレンマです」

「母子家庭が、全般的に苦しい状況にあるのは事実です。一方で、父子家庭でも経済的な困窮がみられます」

「全国父子家庭支援ネットワーク」代表の村上吉宣(よしのぶ)さん(41)はそう指摘します。村上さんも、息子1歳、娘0歳の時にひとり親になりました。

「全国ひとり親世帯等調査」で父親が働いて得た年間の収入をみると、400万円以上の人が4割いる一方、200万円未満の人も2割います。

最終更新日:10/16(土)19:00 withnews

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6407171

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