都内に謎のビラ 困惑する飲食店

All Nippon NewsNetwork(ANN)東京都内の路上に“謎のビラ”が貼られています。一体、誰が何のために貼ったのでしょうか。独自取材をしました。

■都内各所に“謎のビラ”

 テレビ朝日の映像・写真投稿サイトに寄せられた1枚の写真。

 「飲食店の協力金1500万円。あなたの家の近くの店も、すでにこの金額が税金の協力金で払われてます」と書かれた、飲食店への非難、ひがみともとれるようなこのビラ。

 インターネット上にも、同じようなものが数多くアップされています。こうしたビラが、都内各所に貼り出されているというのです。

 東京・大崎駅から歩いて5分ほどの場所。この辺りで、ビラの目撃情報が寄せられています。

 一体、誰が、何のために書いたのでしょうか。

 実際に周辺を歩いてみると、いくつか、紙が剥がされた跡が残っていました。

 さらに追跡を進めると、「飲食店の協力金1500万円」と書かれた、情報が寄せられたビラと同じものが落ちていました。これを掲示板に残っていた切れ端と合わせてみると、綺麗に一致しました。

■“五輪開幕後”に出現か

 ビラの写真をテレビ朝日に投稿した人は…。

 ビラの撮影者:「(Q.最初に見たのは?)(今週)月曜日。朝5時半くらい」「(Q.見た時どう思った?)何がしたいのかよく分からないけど、言いたいならもう少し別の方法か、別のやり方でやればいいのにって感じ。営業しないでと言って、お金を払ってるわけで、それは正当だと思う」「(Q.見たのは、大崎だけ?)友人は北参道、武蔵小山にもあったと」

 情報を得て、渋谷区北参道に向かうと、早速、「千駄ケ谷の駅に向かう道の電信柱に貼ってあった」という目撃情報が。
 
 今も、そのビラは残っているのでしょうか…。現場に向かうと、破れているものの、残っていました。

 街の人:「(Q.いつごろから貼られていた?)夏ごろ、もっと暑い時期にだった気がします」

 オリンピックの閉幕直後、8月中旬から貼られていたといいます。つまり、きのうきょうで、貼られたものではなかったのです。

■飲食店は「暗い気持ちになる」

 周辺の飲食店は、このビラを見て、どう感じたのでしょうか。 

 マーガーバーガー・粕壁遥さん:「ちょっと信じられないですね。“皆さん困ってるのに、飲食店だけ助けるのは”という、政府への批判なんでしょうけど。店としては1円ももらってないので、悲しいですね」

 焼き鳥店を営む、永瀬丈太郎さんは、強い憤りを感じたといいます。

 大衆鶏豚酒場寿や・永瀬丈太郎店長:「これはちょっと、どういう計算したのか。そこまでのお金はないです。仮にあったとしても、それ以上に出るお金が大きい」

 こちらのお店も都の要請に従い休業し、協力金を得たといいますが、月に80万円程度の支給に対し、半額の40万円は家賃、維持費の20万。そこに食品廃棄などのロスなどが重なり、収入はほぼなかったといいます。

 大衆鶏豚酒場寿や・永瀬丈太郎店長:「また、暗い気持ちになっちゃう。緊急事態宣言が明けても、昔みたいに(客は)全然、戻ってこない。それでも、やっていくしかない。前に行くしかない」

 今回のように公共の場所、物にビラを貼る行為は、軽犯罪法違反で30日未満の拘留または1万円未満の科料が課せられる可能性があります。

(「グッド!モーニング」2021年10月15日放送分より)

最終更新日:10/15(金)20:20 テレビ朝日系(ANN)

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6407068

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