執筆:Kenji Momota(桃田健史)
編集:Taro Ueno(上野太朗)
スバルは2021年10月7日、新型「レガシィ・アウトバック」日本仕様を発表した。
これを受けて、メディア向けにオンラインでの商品説明会が開かれた。
その中で、筆者(桃田健史)を含む複数のメディア関係者から「北米向けのウィルダネスについて日本導入を希望する声が多いが、その可能性はあるか?」という質問が相次いだ。
これについて、レガシィ・アウトバックの開発を統括する、スバル商品企画本部PGM(プロジェクトゼネラルマネージャー)の村田誠氏は「そのような声を頂いているが、将来の商品計画なので、ここでの回答は差し控える」と明言を避けた。
一方、商品企画本部の別の関係者は、北米で好評であり、また日本でも導入に対する期待が高いという声がスバルに寄せられているという事実を踏まえて「今後の検討(案件)として、乞うご期待」という前向きな姿勢を示した。
ウィルダネスは現在、北米専用車としてレガシィ・アウトバックの最上級に位置付けられているモデルだ。
サスペンションの仕様変更のよるリフトアップや、外装ではフロントまわりを中心として本格的なオフローダーのイメージを強調している。
見た目のイメージだけではなく、走りも鍛え抜かれているのが特徴だ。
ウィルダネスに対する期待値がネット上では大きな話題になることが多い、レガシィ・アウトバック。
アメリカではアウトバックとして発売されてすでに2年以上が過ぎるほど、日本導入が遅くなってきたことが、アメリカで通常モデルに追加発売されたウィルダネスに対し日本人の興味が沸く一因になっていると思う。
では、なぜ海外に比べて2年以上も日本導入が遅くなったのか?
この点について、村田PGMを始めとしたスバル関係者からは「日本専用仕様にこだわったから」という回答だった。
海外との違いは大きく3点ある。
1点目は、エンジンだ。
北米仕様では2.5Lと2.4Lターボ、また欧州仕様では2.5Lのみとしたのに対して、日本仕様ではレヴォーグでも搭載している1.8L直噴ターボを採用した。
その理由について「動力性能と環境性能を高い次元で設定」とし、高速巡航時の燃費向上も狙ったという。
また、リニアトロニックCVTは基本的にレヴォーグと共通だがファイナルギア比はレヴォーグとは違う。
2点目は、アイサイトだ。
北米仕様ではアイサイトVer.3、また欧州仕様では次世代アイサイトを採用しているのに対して、日本仕様はレヴォーグ同様に次世代アイサイトとアイサイトXを組み合わせた最強アイサイトとしている。
3点目は……。
最終更新日:10/7(木)11:00 AUTOCAR JAPAN