ニコン赤字転落 ソニーと明暗

名門ニコンが窮地に立たされている。

 11月5日に同社が発表した2020年4~9月期の営業損益が466億円の赤字(前年同期は175億円の黒字)に転落した。主力のカメラ事業の業績が悪化しているのが主因だ。



 カメラはかねてスマートフォンに押されて販売が厳しかったが、そこに新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけた。生産設備の減損損失や在庫の評価損など296億円を計上し、2021年3月期通期でも750億円の営業赤字(前年同期は67億円の黒字)と、過去最悪規模となる見通しだ。

ここで独走しているのがソニーだ。2013年に世界初のフルサイズミラーレスカメラを発売し、2019年のミラーレスの世界生産台数シェアは約42%と圧倒的。ミラーレスの勢いを武器に、2019年のデジカメ全体の出荷台数でもニコンを抜いてソニーが2位に浮上した。

 一方、ニコンは一眼レフとの食い合いを恐れ、2018年にようやくミラーレスに本格参入。2019年のミラーレス生産台数はソニーの165万台に対し、ニコンは28万台しかなく、その差は歴然としている(テクノ・システム・リサーチ調べ)。ニコンと一眼レフでライバルだったキヤノンもカメラは苦しいが、7月に発売したフルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」が高い評価を受けており、売れ行きは好調だ。

最終更新日:11/14(土)10:09 東洋経済オンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6376501

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