赤羽一嘉国土交通相は2日の閣議後記者会見で、三菱電機の検査不正問題について、「空調装置のみならず鉄道の安全運行に深く関わる空気圧縮機まで長年にわたり適切な検査が実施されていなかったことは大変遺憾だ」と述べた。
空気圧縮機はブレーキの作動などに使う。
赤羽氏は同社に対し、他に不正がないかや、安全面を中心に詳細な報告を求め、内容を踏まえて対応を検討する考えを示した。その上で「公共交通機関は安全が大前提で、そこが揺るがないようしっかりと厳しく対応していく」と強調した。
ブレーキ設備の安全性は鉄道各社が定期的に検査・確認しており、「車両のブレーキ力は確保されている」との認識を示したが、国交省はさらに入念に点検するよう全国の鉄道会社に要請している。
また、梶山弘志経済産業相は閣議後会見で「長年不適切な検査を実施してきたのなら、日本のものづくりの信頼を大きく傷つける問題で大変遺憾だ」と述べた。同社には全容の解明や原因の究明、再発防止を指示しており、今後の対応を注視する構え。「法令違反などの事実が判明した場合は、政府として適切に対応していきたい」と語った。
最終更新日:7/2(金)20:05 時事通信