2月末から4度のシステム障害を起こしたみずほ銀行の親会社・みずほフィナンシャルグループ(FG)の定時株主総会が23日、東京都内で開かれた。みずほFGの坂井辰史社長は冒頭で、「社会の皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを心より深くおわび申し上げる。信頼回復に向けて誠心誠意努める」と陳謝した。
坂井社長は再発防止に向けて、組織の縦と横の連携の必要性を強調。システムや顧客対応などそれぞれの部門が対応力を強化して顧客への影響を最小限にする組織運営をする決意を示した。
会場には325人の株主が訪れた。ある株主は坂井社長が務めた議長不信任の動議を提出し、基幹システムを担当する石井哲専務を議長にした上で問題について説明するよう求めたが、株主の反対多数で否決された。別の株主からは、今回のシステム障害について人員配置が不十分だったとの指摘があった。坂井社長は「後から振り返って、これをきっかけに(みずほは)良くなったと株主から言ってもらえるよう、私の責任のもとに一致団結して対応したい」と理解を求めた。
続いて、石井専務を外した13人の取締役候補者を選任する人事案が提案され、賛成多数で承認された。総会の所要時間は1時間35分だった。【竹地広憲】
最終更新日:6/23(水)17:42 毎日新聞