アーモンドミルク(アーモンド飲料)市場が拡大を続け市場規模は昨年100億円の大台を突破した。
アーモンドミルク研究会によると、20年販売金額は前年比19%増の100億円強、20年販売量は34%増の2万2000klを記録し、豆乳よりも早いスピードで市場拡大している。
コロナ禍での巣ごもり需要による影響に加えて、健康志向や植物性ミルクへの関心の高まりが拡大の背景。
市場は13年から毎年二ケタ成長を続けており、その中で近年の特徴的な動きとしては、大容量タイプと砂糖不使用タイプの拡大が挙げられる。これには、牛乳・豆乳代替のメニュー提案や汎用性の訴求が奏功しているとみられる。
二番手となるポッカサッポロフード&ビバレッジの「アーモンド・ブリーズ」も大容量とプレーンタイプが牽引役となりブランド全体の前期(12月期)売上は約60%増となった。
この中で1Lトータルは約2倍に拡大し、その好調要因についてポッカサッポロの小笠原千春レモン・プランツミルク事業本部グループリーダーは「20年春先に1Lを従来品に比べ48円値下げし希望小売価格を税抜き350円にして購買を促進したことと中味を刷新したことで、採用が大幅に増えて回転も上がっている。手に取りやすい価格によって女性層を中心とした新しいお客様の獲得につながった」と手応えを語る。
「アーモンド・ブリーズ」でも1Lの中で最も勢いづいているのがプレーンタイプの「砂糖不使用」で、これについては「低カロリー設計で200ml当たり1日分のビタミンE配合しているほか、牛乳とほぼ同等量となる200ml当たり1食分のカルシウムが摂取でき、牛乳代替として余計なものは極力使用せずナチュラルな味を打ち出した点が受け入れられている」と説明する。
マルサンアイは、「毎日おいしいローストアーモンドミルク」とオーガニックアーモンドを使用した「タニタカフェ監修アーモンドミルク」のアーモンドミルクシリーズを展開。
アーモンドミルクシリーズの20年10月から21年3月の実績は1Lタイプが牽引して72.7%増を記録した。
ネスレ日本は、アーモンドミルクとオーツミルクの両方のアプローチで植物性ミルク市場に参入。3月、「ネスカフェ」のスティックミックス・カートカン(飲料)・コーヒーマシン専用カプセルからプラントベースラテを新発売した。
最終更新日:6/6(日)14:43 食品新聞