ブラックサンダー 10年売れず

スナック菓子やビスケット・クッキーなど多種多様なお菓子があるなか、ザクザク食感とずっしりボリュームのあるチョコバーとして人気なのが「ブラックサンダー」だ。1本30円(税抜き)と手軽な値段で、今やブラックサンダーシリーズで年間販売数2億本に到達するまでの国民的人気菓子となった(※2018年/出荷ベース)。

 今回は、そんなブラックサンダーを製造する有楽製菓株式会社 マーケティング部課長の加藤武史氏に、ブラックサンダーが大ヒットした理由や商品開発する上でのこだわりについて話を聞いた。

一時は終売も検討したブラックサンダーだが、幸運も重なって成長の一途を辿り始めた。2011年には、これまで行き当たりばったりでやってきたのを「ブラックサンダーの良さがしっかり伝わるように、訴求していきたい」と、マーケティング部門を設立。

「個食タイプ以外にもお土産用の商品ラインナップを広げるなど、幅広い展開を行ってきましたが、2013年のバレンタインデーに合わせて行った『一目で義理とわかるチョコ』の広告が分岐点でしたね」

 東京メトロ丸ノ内線新宿駅構内に、大型ポスターの掲示と自動販売機を設置し、通りすがりの歩行者に訴求する広告だったが、「一目で義理とわかるチョコ」というインパクトあるメッセージや、斬新なマーケティングだったため、多くのメディア露出に成功。

 自動販売機に並ぶ様子がSNSで拡散され、ブラックサンダーの認知度アップに繋がったとともに、大々的な広告を仕掛けたことで「初めて大きな話題を呼ぶことに成功した」施策だったという。

そして、ブラックサンダーしっとりプレミアムの流れを汲むプレミアムシリーズの商品が、2020年9月21日から発売開始した「ブラックサンダー 至福のバター」だ。

 フランス産の発酵バターを使用し、バターの芳香な香りと味わいを楽しめるブラックサンダーとして売り出したところ、好調な滑り出しだという。

「チョコレートのお菓子なんだけど、もっと違う視点でブラックサンダーを美味しくできないか。そのような考えから行き着いた商品でした。『バターの香り』と『チョコレートの口溶け』という2つの要素を取り入れ、今までのブラックサンダーにはない味を体現できたことから、人気の要因になっていると思います」

最終更新日:11/10(火)10:19 bizSPA!フレッシュ

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6376059

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