NY株一時最高値 3万ドル迫る

10日の東京株式市場は、新型コロナウイルスのワクチン開発への期待などから買い注文が先行し、日経平均株価(225種)は一時、取引時間中としては1991年11月5日以来、29年ぶりに2万5000円台を回復した。9日のニューヨーク株式市場でも、ダウ平均株価(30種)は一時、取引時間中の最高値を更新した。

 日経平均の午前の終値は、前日終値比268円37銭高の2万5108円21銭だった。9日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均が大幅に値上がりした流れを引き継いだ。東京外国為替市場で円相場が1ドル=105円程度と円安方向に進んでいることも投資家に安心感を与え、自動車などの輸出関連銘柄を中心に買いが膨らんだ。

 一方、ダウ平均は一時、上げ幅が前週末終値比で1600ドルを超えて2万9933ドルに達し、今年2月につけた取引時間中の最高値(2万9568ドル)を上回った。終値は前週末比834・57ドル高の2万9157・97ドルだった。

 米製薬大手ファイザーによるワクチン開発を巡る中間結果の発表を受け、経済活動が回復に向かうとの思惑が強まった。米大統領選で民主党のジョー・バイデン前副大統領が勝利を確実にし、大統領選に関する不透明感が和らいだことも上昇を後押しした。米市場関係者は「ワクチン開発進展のニュースで、市場は全く別のレベルに移行した」と話す。

 旅行などの需要が回復するとの思惑から、クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスが20%を超える大幅高となったほか、航空機大手ボーイングも13%超の値上がりとなった。

 9日の欧州株式市場も主要指数が軒並み上昇した。英国(FTSE100)は、前週末の終値から4・67%、ドイツ(DAX)は4・94%、フランス(CAC40)は7・57%、それぞれ上昇した。

 ただ、欧米を中心に新型コロナの感染が再拡大の傾向にあり、上昇相場が続くかは不透明な面もある。

最終更新日:11/10(火)15:29 読売新聞オンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6376051

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