なぜ コンビニ高級おにぎり好調

コロナ禍の影響を受け、大手コンビニ各社のおにぎりの売れ行きに“ある”変化が起きている。



 セブン‐イレブン・ジャパンによると、感染が本格的に拡大した2020年3月以降、三角形の手巻きタイプに代表される通常おにぎりの売り上げは、客数減の影響で大きく苦戦。売り上げが前年比100%を下回る状態が続いていた。一方、原料や製法で通常おにぎりと差別化した「こだわりおむすび」のカテゴリーは、20年3月以降の売り上げが前年比100%を上回り続けた。

 こだわりおむすびとは、「新潟県産コシヒカリおむすび 熟成焼たらこ」(162円)や「新潟県産コシヒカリおむすび 鮭ハラスの焼漬け」(194円)などのことを指す。

 なぜ、こだわりおむすびはコロナ禍でも売れたのか。セブンは、外出自粛や在宅勤務の普及により、自宅で過ごす時間が増えたため、「より豊かな食生活を望んだり、プチ贅沢(ぜいたく)をしたいと考えたりするお客さまが増えたからではないか」と分析している。

 また、健康志向が強まったことから、もち麦が入ったおにぎりも通常おにぎりより好調だったという。

おにぎり全般の売り上げが落ち込んだのは、コロナ禍による客数減の影響が大きい。ただ、ローソンでは手巻きおにぎりが他のおにぎりより動きが鈍かった要因として「手で巻きたくない(衛生面)などの心理的な影響があったからだとも考えられる」(広報担当者)と分析。新しいアプローチのおにぎりを投入している。

 同社は3月30日、「スティックおにぎり だし香るひれかつ」と「スティックおにぎり チキン南蛮」(いずれも180円)の2品を発売した。この商品は、フィルムをはがしながら食べ進めることが可能で、直接手を触れずに済むのが特徴だ。また、リモートワークが普及する中、「ながら食い」が増えたことにも着目。忙しい時でも手軽に食べられるようにしている。

 コロナ禍で消費者の行動が大きく変わる中、コンビニ大手各社は、新しい“おにぎり戦略”を打ち出している。

最終更新日:5/12(水)10:49 ITmedia ビジネスオンライン

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6393086

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