経団連会長 後任に住友化学会長

経団連は10日、中西宏明会長(75)=日立製作所会長=が任期途中で辞任し、後任に住友化学の十倉雅和会長(70)が就任する人事を発表した。ともに6月1日付。中西氏は昨年7月にリンパ腫が再発して入院。3月までは治療による順調な回復ぶりをアピールしていたが、検査で再々発の恐れが高まり、4月中旬に本人から治療に専念したいと辞任の申し出があった。十倉氏の任期は2期4年。



 十倉氏は10日の記者会見で、「当面は(新型コロナウイルス)感染防止と経済の両立に全力で取り組む」と強調。その上で、中西会長の路線を踏襲し、「サステナブル(持続可能)な資本主義を構築し、社会から協力を得られる経済界をつくっていく」と抱負を述べた。

 十倉氏は2011年に住友化学社長に就任すると、合理化による財務体質改善と海外事業拡大などに注力。経団連では現在、審議員会副議長で、15~19年には副会長を務めた。住友化学出身者が経団連会長に就くのは10~14年に務めた故米倉弘昌氏以来となる。

 中西氏は日立の社長時代、事業の選択と集中による構造改革とグローバル企業としての再生に手腕を発揮。18年5月に経団連の第14代会長に就任した。任期は22年の総会まで残っていたが、02年に旧経団連と日本経営者団体連盟(日経連)が統合して以来初の途中交代となる。

 中西氏は18年秋に経団連主導の就職・採用活動ルールを廃止したほか、20年11月には持続可能な資本主義に向け、さまざまな利害関係者を重視する新たな成長戦略を策定。政府の脱炭素社会目標を経済界として支える姿勢も示していた。

最終更新日:5/10(月)20:16 時事通信

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6392919

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