ワールドが最大の赤字 171億円

アパレル大手のワールド(神戸市中央区)が6日発表した2021年3月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が前期の黒字80億8千万円から赤字171億4900万円に転落した。赤字幅は、阪神・淡路大震災が起きた1995年3月期の71億円(日本基準)を上回り過去最大。新型コロナ禍拡大に伴う休業などで販売が伸びず、希望退職やブランド廃止などの構造改革費用がかさんだ。



 売上高は前期比23・7%減となった。巣ごもり需要の拡大で生活雑貨やインターネット通販は好調だったが、百貨店や商業施設に入る店舗の客足が下期に入っても戻らず、マイナスを補い切れなかった。

 同社は不採算の12ブランドの廃止を決め、430人の希望退職を実施した。20年度は不採算の459店を閉鎖し、2155店とした。今年9月末までにさらに452店を閉鎖する。構造改革費用として138億円を計上、赤字が膨らんだ。

 22年3月期の純損益は、構造改革効果が寄与するとして黒字転換を見込む。売上高は店頭販売が回復するとともに、ネット通販も伸びるとみて前期比8・9%増を予想する。

 一方、今年4月の緊急事態宣言発令で約600店が臨時休業しているが、業績予想に宣言の長期化などは織り込んでいないという。(塩津あかね)

最終更新日:5/6(木)23:53 神戸新聞NEXT

引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6392582

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