米ディズニーは現地時間の4月13日、「ディズニールック」と呼ばれるテーマパークで働く従業員(キャスト)の身だしなみに関する規定を緩和することを発表した。ダイバーシティやインクルージョンを推進する取り組みの一環で、緩和した後は一定のルールの下でタトゥーを許可し、好みの髪型にすることやアクセサリーの着用なども部分的に認める。一方、米と同様に、身だしなみに明確な規定を定めている日本の東京ディズニーリゾート。アメリカの発表に呼応する形で、今後の対応に変化はあるのか。運営するオリエンタルランドの担当者に聞いた。
では、日本のディズニーのテーマパークでの場合はどうか。現状を見ていく。
東京ディズニーリゾート・キャスティングセンターの公式サイトによると、同リゾートでは、「あらゆるゲスト(お客様)に好感をもっていただける身だしなみを保つことを目的とした『ディズニールック』という基準を設けています」として、従業員の身だしなみに関し明確な規定を設けている。
男女共にポイントとなっているのは、「清潔感」があるかどうかだ。男女共通の規定としては「髪は肌、瞳、眉とバランスのとれた色」とするよう記述がある。
染髪は厳密には禁止されていないが、「髪を染める場合は、極端な色(明るすぎる茶色など)、ムラのある不揃いな色にすることなく、自然な仕上がりにしましょう。ドライヤーや日焼けなどで髪が傷んでムラになっている場合も同様に手入れしてください」としている。
米ディズニーで今回条件付きで認められたタトゥーについては、「いれずみ(タトゥー)をすることはできません」として、日本では禁止事項となっている。
ハフポスト日本版は4月15日、ディズニールックについて、同リゾートを運営するオリエンタルランドの担当者を取材した。
そもそも、日本での従業員(キャスト)の身だしなみの規定は、東京ディズニーランドが開園した1983年から続いているものだという。
担当者の話によると、規定については「同社の人事部で策定しているが、テーマパークの運営に関わることですので、米・ディズニー社と連携を取りながら、その国の文化や社会状況などを元に、それぞれ(の国)で決めております」という。
今後の改定の可能性については、「現在のところ、その予定はございません」とした上で、「ただし、これは身だしなみに限ったことではございませんが、ジェンダーに限らず、あらゆる社会の状況を鑑みた上で様々な判断を行なっております」と回答した。
例えば、同リゾートでは3月18日から、園内アナウンスの「Ladies and Gentlemen, Boys and Girls」という文言を「Hello Everyone」などに変更している。変更の理由は「全てのゲストのみなさまに継続的に、より気持ちよくパークでお過ごし頂くため」という。
最終更新日:4/16(金)13:20 ハフポスト日本版